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13(完結) ページ13

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そろそろお開きにしようと支払いを終えて駐車場に向う。
今度は助手席に座るとエンジンをかけようとする運転席の彼。



「神ちゃん。」

「ん?」



彼の頬に手を添えて、唇にちゅっと音を立ててキスをすると、



「もう!誰かに見られたらどうすんの!」

「こんなとこ誰も見いひんよ。バレたとしても堂々と公表したらええ。」

「もう、……あの可愛いしげどこ行ったん。」

「神ちゃんも俺のこと好きやって分かったら無敵モード入った。」

「どういう意味やねん。」


あ、かわい。耳まで赤くなってる。照れてんねや。
神ちゃん、肌白いから赤くなったら分かりやすいんよなぁ。

ほら行くよ、とエンジンをかけて街中に出る。
行先は分からないが、運転中の彼を見ているだけで満足。



「あ、ここのんちゃんが好きなブランド。」

「そうなん?確かにアイツ好きそうやな、ああいうの。」



オチのない会話をしたり、コンビニに入って飲み物を買ったり、平和な時間がゆっくりと過ぎていく。
しばらく車を走らせると、やがて見覚えのある景色が広がり始めた。



「あれ、神ちゃん家着いた。」

「…………だって、車じゃ、いっぱいできひんから。」

「かわい。満足いくまでいっぱいしよな。」



ぽんぽんと軽く頭を撫でると恥ずかしそうに俯く神ちゃん。

あぁ、可愛いな。まさか淳太とグルになっていた悪魔ちゃんだとは思ってもいなかったけど。
でも俺の気持ちがバレていて、こうして好き合えたってことは、結果的に俺の勝ちってことでいいだろう。
なぁ恋愛マスター小瀧、押して引くよりもこっちの方が必勝法らしいで。


早く帰ろ、と急かす君は今日も今日とて愛くるしい。
俺より少し背が低くて真っ白で天使のように可愛い君を、俺がずっと守っていきたい。
君が辛くならないように全ての苦しみは俺が奪うから、どうか笑っていてほしい。
君がいる場所は俺にとっては天国だから、どうかずっと一緒にいてほしい。

そう願いを込めて、もう一度頬にキスをした。






fin

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かみ(プロフ) - 蒼乃碧さん» はじめまして!コメントありがとうございます^^ 初投稿なのでグダグダかもしれませんが、お時間があるときにでもまた読みに来てくださいね! (3月30日 21時) (レス) id: 39c448f8a9 (このIDを非表示/違反報告)
蒼乃碧(プロフ) - 初めまして!かみしげでシゲがこんなに可愛いの好きです!続き楽しみにしてます^_^ (3月29日 15時) (レス) @page3 id: d378d34ad2 (このIDを非表示/違反報告)

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作者名:かみ | 作成日時:2024年3月29日 8時

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